零は家の中に入って、





私のベッドに座って、



「腹減ったなぁ」




と私を見た。




「もうお昼だね」




と中学生になったお祝いに買ってくれたピンクの時計を見た。





そして気がつく。




「帰っちゃうの?」





ちょっと小さくなった声で聞いた。





「どっちでも」





と零は笑った。




「じゃあご飯作ってくる!!」




とリビングに下りる。




ちょうど玄関が開いた。






「ただいまぁ」




と呑気な弟が汗を拭いながら入る。