ピンポンを押すと、






笑った莉生が出てきた。





ジャージだった服装が、





初めて見る私服に変わっていた。





「着替えてみたー」





とえへへと笑う。





「うん」





莉生の頭を撫でた。





一瞬、目を大きく見開いて、




顔を赤く染めた。




「莉生」




「なぁに?」






「もう、平気だな」







千愛ちゃんのこと。






もう大丈夫のはずだ。





そりゃ、悲しさとか寂しさとかはあるかもしれないけど、






もう乗り越えられるはずなんだ。




きっときっと、大丈夫。






なんとなくそう感じた。





莉生は案の定





「うん!!」





と満面の本物の笑顔を見せてくれた。






零side-end