先輩と私と。

1つずつに表紙がある。





『算数&数学』





『理科』





『社会』





『英語』





『国語』






そうかかれていた。





「小学校1年生から、中学3年生までの内容が全部入ってるの」





誇らしげに言う。





「おねえちゃんね、期末テストがぼろぼろだったの。何してたのかなーって思ってたんだけど、これ作っててくれたの」





子どもらしく喜んでいた。





「参考書だよ。あたしだけのもの。誰にも見せないし、貸さない」





俺からそれをむしりとって胸に抱いた。





「全部全部お姉ちゃんの字。1つも機械のものも他の人のものも無いの。全部お姉ちゃんが作ってくれたの。あたしだけのために。





だから、大丈夫。





お姉ちゃんはここにいるもん。




ちょっと見えずらくなっちゃっただけだよ。





だから先輩もそんなに自分責めないで?




莉生ちゃんにも、ごめんなさい、って言って」






まだきっと悲しいんだろうけど、





涙目で、まっすぐな瞳でそう訴えられえれば、





「分かった」





としか言いようが無いんだ。