先輩と私と。

「あたしこそ、ごめんなさい。よく分かんないの。ただ莉生ちゃんにぶつけちゃったの。だから、ごめんなさいって言っておいて」





そういってベッドに座った。





「お姉ちゃんの話、してもいい?」






そう首を傾げて言われる。





「もちろん」






「あのね、自慢になっちゃうんだけど、




みんなの遺書は携帯だったでしょ?




ただの機械が作った文字なの。





でも、ほら」





家に入ったときとは違う笑顔で俺に封筒を見せてくれた。






「お姉ちゃんが書いてくれた。あたしにだけ。お姉ちゃんの文字なの。携帯が作った文字じゃなくてちゃんと、お姉ちゃんの文字なの」





えへへ、と笑った。




「あと、これも」






分厚いノートのようなものを手渡される。





それは5つにわかれていた。