だから私はちょっとでも慰めてみる。


「だって先輩はこうやって執行部もやってるし、部活だって執行部で抜けてる分練習してるじゃないですか。だから1位の人に比べて忙しさが違うんですよ。1位みたいなもんなんですよ」




私なりの慰め。


それがちょっとでも、先輩の心に響いていればいい。


「ありがとぉ。石上ちゃんはいいこと言ってくれるねぇ」


「いえいえ」


顔の前で手を振って、


嬉しくてニヤけちゃうのを隠す。


先輩のノートは


いやに綺麗なんだ。


右上がりの字。


筆圧が濃い字。




私は嫌いじゃない。