「ね、だからどうした、だよね」


「千愛ちゃん的には“4”は素晴らしい数字だからね」


「そうなの?」


百合は「うん」とかわいく頷いて、


「“よん”は“し”って読むでしょ?千愛ちゃん的には死ぬ、の“し”」



「あぁー、千愛ちゃんらしいね」


サイコパスな千愛ちゃん。



グロいのが大好きな千愛ちゃん。


こよなく刑事ドラマを愛す中学生。


千愛ちゃんは名前の由来を、『誰でも愛せて愛されるような人』と言ってくれたけど、



愛し方をちょっと間違ってる気がする。


「じゃあね」


「ばいばい」


百合と別れて、


小さい道に入れば、


すぐに家がある。