「誰だってするだろ! 付き合ってるって聞けばそんなとこにいたくねーだろ! 好きな女がうれしそうに笑う姿なんてみてらんねーだろ!」



珍しく食いかかってくる優斗。


一瞬、優斗の気迫に押されそうになる。


でも、いつも温和な優斗のこの行動こそが真実だろ?



好きな女が……優斗の口から出た言葉。


これがやっぱり優斗の本心であって、こうでもしなきゃ、口に出さない言葉。



「じゃぁ、何で奪おうとしなかったんだよ!」


「邪魔して若葉を悲しませたくなかったんだよ! 好きな女を泣かせたくねーことぐらい、分かるだろ!」