「ねぇ、お姉ちゃんは、優兄と陽兄とどっちが好きなの?」 本当に何も考えてなかったんだと思う。 でも、この言葉はオレと優斗にとって、どんなに意味のある言葉だったのか……。 一樹も若葉も分かっていなかったと思う。 だから若葉はあんな答えを出したんだ。 オレと優斗が緊張しながら若葉の言葉を待っていると、 目の前にニ匹のイルカが並んで通り過ぎた。