俺と彼と腐男子と【BL】

せっかく友人が作ってくれたチャンスだと、神太は勇気を振り絞って廣田を誘う。

「いいけど」

拍子抜けするくらいあっさり承諾をもらい、天にも昇る心地で観覧車に乗り込む。

が、緊張して景色を楽しむどころか、うまく話せない。

「……なあ、お前――」

廣田が何かしら話しかけてこようとした時、神太の携帯が鳴る。

「あ、ごめん」

謝りながら見ると、京輔の二文字。開くと、

「告白のチャンス」

とだけ書かれていた。

「京輔……」

それは無理だって、と繋げようとした神太だが、廣田がいることに思い当たり、慌てて携帯をしまう。