「・・・・・あのさ、オレ、昨日みなみが手当てされてる時、みなみの携帯にかけて確認したんだよね。 ディスプレイに『バカ』って出たけど」
葉山は宣言通り、佐伯さんの嘘に付き合う気はない様だ。
佐伯さんの逃げ道を塞ぐ。
「・・・・・・気のせいじゃないですか??」
やっぱり佐伯さんは凄い。
確信を突かれても尚、白を切り通そうとする。
今、オレが出て行けば、佐伯さんは葉山に追求から逃げられるだろうか。
でも
「・・・・・・・そっか」
その前に葉山が諦めた。
-----様に見えた。
佐伯さんが、少しホッとした顔をした。
-----が、
「・・・・・この話、名波さんに話してもいい??」
葉山の言葉に、佐伯さんが目を見開いて葉山を見上げた。
そんな佐伯さんに
「大丈夫だよ。 また異動させられそうになったら『戦地に行きます』って脅しかければイイ」
葉山が意地悪に笑った。
「・・・・・・・・」
少し涙目になった佐伯さんは、一瞬葉山を睨みつけて無言で俯いてしまった。
戦地に行こうと思ったその時の佐伯さんは、きっと本気だったのだろう。
そこまで追い込んだのは葉山のくせに。
------葉山、許せない。
佐伯さんに近づこうとした時
「・・・・・・・・・お願いします。 ワタシの嘘に付き合って下さい。 お願いします」
俯いた佐伯さんから、一粒涙が落ちた。
佐伯さんの凄い所は、バレバレだろうが何だろうが嘘を吐き続ける所
だったのに。



