翌日、佐伯さんが喜びそうなケーキと、昨日の記事が載っている雑誌を買って病院に向かった。
病室に行ってみたけど佐伯さんはいなくて。
・・・・・・佐伯さん、ドコ行ったの??
とりあえず売店に向かう。
----いた。
佐伯さんが松葉杖をつきながら、飲み物を選んでいた。
「佐伯さ・・「カフェオレは、こっちの缶の方がおいしいですよ」
佐伯さんを呼ぼうとした時、葉山に先を越されてしまった。
何で今日も葉山がいるんだよ。
あ・・・・そっか、記事に関しての事情聴取、まだだったもんな。
・・・・・にしても、邪魔ー。
「ワタシ、ペットボトルの方が好きなんですよ」
佐伯さんが葉山の勧めたカフェオレを元の位置に置くと、違うカフェオレを手に取った。
「佐伯さんの失われた記憶は、オレと付き合ってた事だけだっと思ってました。 好きだった飲み物まで忘れたんですか??」
「・・・・・・・」
佐伯さんが無言で葉山を見上げた。
「左手でプルタブが開け辛いから、ペットボトルを選んでるんじゃないんですか??」
葉山の言葉に思い当たる事があった。
佐伯さんは右手の握力が弱い。
佐伯さんの買ってくる飲み物は、いつだってペットボトルだった。



