前を歩く佐伯さんに追いつくと
「・・・・・今日はどうしたの?? 菊池くん」
やっぱり佐伯さんはオレにも帰って欲しい様だ。
「どうしたの??って、お見舞い以外ないでしょ。 ケーキ置いたら帰りますからそんな顔しないでくださいよ。 あと、昨日記事が無事雑誌に載ったので嬉しくて雑誌も買って来ちゃいました」
『ほら』とケーキと雑誌を佐伯さんに見せると
「・・・・・ゴメン。 ワタシ、ホント嫌なヤツ。 ちょっと今、いつも以上にカッコ悪いからあんまり見られたくなくてさ。 ホントにゴメン。 ケーキ、ありがとうね。 一緒に食べよ??」
佐伯さんがバツが悪そうに笑った。
佐伯さんは笑いたくもない時に無理矢理笑うし
謝らなくていい時でも謝るし
佐伯さんは自分に対しても嘘つきだ。
「ココのケーキ、まじ美味いッスよ」
「まじか。 やったね」
佐伯さんがそれでも嘘を吐き通したいのなら
オレはどこまでも付き合う。



