ビク!


「……、そっちのちんちくりん、誰」


ち、ちんちくりん?

あたしの事?失礼だな!
確かに身長そんなにないけど。

思わず同じように眉間にシワがよる。
でも、なぜか違和感を感じた。




「まあまあ。これでみんな揃ったんだし、ほら。正宗が待ちくたびれて怒っちゃうから早く」

固まったままだったあたし達の間に割って入るように、廉次さんがそう言って、カナトくんと郁くんの腕を引いて歩き出した。

その後にナギさんも続く。


なんだったんだろう……。やっぱりあたし来ちゃいけないんじゃないの?
ついて行っていいのか迷ってると、隣に誰かが並んだ気配がして、顔を上げた。


「………あ、トワ」

「大丈夫だよ。真子には、俺がいる」



え?

見上げちゃうほど背の高いトワ。
あたしの位置からは、その表情はよくわからないけど、でも。

一瞬だけ視線を落としたトワの瞳が、少しだけ不安げに揺れていて。
思わず彼の服を掴みそうになってしまった。


そして、その理由は、すぐにわかった。