ピンポーーン
ピンポンピンポン ピンポー――ン!
けたたましく鳴り響く、インターフォン。
ベッドに腰掛けたまま、ビクリと反応したトワを横目にあたしはそそくさと部屋を飛び出した。
「はあーい」
ガチャ!
玄関を開けると、そこにいたのは見た事もない女の子だった。
ハニーブラウンの腰まである長い髪。
目の上でそろえられた前髪。くっきりと大きな瞳は、意志が強そうに少し吊り上っていた。
わ……綺麗な子。
マジマジと観察してしまって、反応するのが少し遅くなってしまった。
「あ、どちら様ですか?」
「……」
彼女は、ジッと黙ったままなぜかあたしを睨んだ。
威嚇、とも似たそのオーラにたじろいでいると、その唇が開いた。
「トワ、どこ?」
唸るような声。
可愛い顔からは想像もできないくらい。
「え?」
トワの……知り合い?
その時、鋭い彼女の眼差しが大きく見開かれ、頬がパッとピンク色に染まった。
「トワぁあああ! もお、今日は来ないんじゃないかと思った!迎えに来て正解っっ」
ビュン!
って目の前に風が起こったくらい、物凄い速さであたしをすり抜け、女の子は家の中へ上り込んだ。
……靴のまま……。