そっと胸元からネックレスを出してみると、あたしがもらったのには鮮やかなブルーの石がはめ込まれていた。
「ね?真子ちゃんのがいちばん綺麗」
「ん……ほんと」
確かに。
それは見つめていると、引き込まれそうな程の青だった。
知らなかったな……。
と、その時。
「お待たせ~」
廉次さんが美味しそうなお料理を両手に、厨房から姿を現した。
「……美味しい……」
さっそく頬張ったガレットが想像してた以上に美味しくて驚いた。
それからあたし達は、穏やかな時間を過ごした。
「じゃあ、またね、真子ちゃん」
お店を出たところで、松田君と並んだ爽子が振り返った。
ほんと、今日は寒い。
爽子の吐く息が白い。
「うん。またメールする」
笑って手を振りかえすと、なぜか爽子は口をつぐんだ。
その顔が、すごく辛そうで、苦しそうで違和感を感じた。
爽子……?



