「真子を困らせて、追い詰めて。
この腕に閉じ込めておきたくなりそうで、自分がすごく怖い」
「…………」
頬に触れた指が、もどかしそうに唇をなぞり、その瞳は切なげに揺れた。
胸が潰れそうだった。
体の奥が、ジンと熱くなる。
蒼穹の瞳がジワリと熱を持ち、甘い光を宿す。
トクントクンって炎の揺らめきに合わせ、鼓動が高鳴っていく。
口の中、カラカラ……。
涙と一緒に、体中の水分が流れちゃったのかな……。
「あたし、それでも……それでもトワがいい。トワにならそうされてもいい」
「……」
「それくらい、トワが好きだから……」
ああ、あたし……。
いつからこんなになっちゃったんだろう。
トワに出会う前のあたしは、自分の気持ちを伝える事が苦手だったはずなのに。
「……真子は、俺をどうしたいの?」
「え?」
トワの言葉に、キョトンと首を傾げた。
見上げた先のトワは……。
―――あ……。



