目の前に見えるのは、空色の……髪……。

髪?


「え、トワ……」


猫ちゃんからのキスを感じた瞬間、小さな風が起きて。
この感覚覚えがある、そうだ。

トワが変身するときの……。



って、トワ!も、もどっ、戻って……。


「ひゃっ……むぐぐっ」


今度は大きな手に塞がれていた。


「――シ。声出しちゃダメ」

「…っ」


あたしの腕の中から、ジトッと見上げるのは、紛れもなく人間のトワ。

なんで……なんでぇええっ!!!?


あろうことか、ひとつ布団の中でトワは本来の姿を取り戻した。

しかも、あたし……トワを胸の中に抱いちゃってるままだしっ!