「違う!!!そうじゃない!!過程よ、過程!!!」
「え?家庭?家庭を築いてくれるってこと?それってOKってこと?」
「違う!!!読み方一緒だけど漢字が違う!!!」
まさかの竹下絢斗に、私は頭を抱える。
「結婚の前にさ、お付き合いとか。分かる?お付き合い。交際ってこと」
小さい子供に言うように話すと、うんうんと頷く彼。
「そしてね?私たちは今日知り合ったばかり。だからせめてお友達になってくださいとかね?」
「え?俺ら同じ学校だから、もう友達じゃねぇの?」
なんだよそのバイク好きな奴はみんな友達みたいな考え。
「いや、つまりね?お互いを知ってからって意味よ」
そういうと、なるほど、と竹下絢斗は呟いた。

