「おい、」
すぐ近くで低い声が聞えた。
はるかと二人、ゆっくりと声の方に顔を向けると、そこには竹下絢斗の姿・・・・・と、取り巻きの女子達。
「「は、はい」」
「山本あやか・・・・・で、あってるか?」
竹下絢斗は、私の方を見ながらそう言った。
「あ………あってます」
「ちょっと、ついてきて」
私にそう言って顎をクイッとした後、「お前らはついてくんな」と周りの女子に言った竹下絢斗。
すると周りの女子達は一斉に私を睨んでくる。
ヒィッ!すみませんすみませんすみません!!
私は心の中で謝りながら彼女達の目の前を通って、竹下絢斗の後ろをついて行く。

