「・・・・・あらやだ。この差出人、入れる手紙間違ったようね」 グシャ、と手紙を丸めて近くのゴミ箱に放り投げる。 「っ・・・・・っぶふっ」 背後からかすかに聞こえる、笑い声。 「絢斗♡」 そう言って振り返ると、 「す、好きだくらい、おお、俺が、ぶふっ、い、言ってやるよ。ふっ」 笑うのをすっごく我慢しながら、絢斗がそう言った。 「へーえ。ほんと?嬉しいなー。 別れるか?」 最後の言葉は真顔で言うと、さすがの絢斗も 「あ、いやですごめんなさい」 と笑うのをやめた。