朝。




下駄箱を開けると、そこには四つ折りにされた紙があった。




「・・・・・」




あたしはパタン、と下駄箱を閉じる。




そして、もう一度開けてみる。




紙は、まだある。




「・・・・・絢斗、どうやらあたしにモテ期が来たようだ」




「なにバカなこと言ってるんだよ。もう学校だぞ?目を覚ませ。な?」




そういうと絢斗はあたしの肩を掴んで、まるで小さい子供を諭すようにそう言った。




「バカたれ。見てみなさいこの紙を。これはどこからどう見てもラブレターじゃないか」




下駄箱に入っていた手紙を摘み上げると、絢斗の目の前へ持っていく。




「・・・・・」




「・・・・・」