「龍平よ、俺はもう・・・・・長くはねぇ。あとは、頼ん・・・・・だ」


「絢斗ぉぉぉぉぉお!!!!!」


そんな叫び声を背後に、あたしはスタスタと教室へと向かう。


もう知らない。


今度ばかりは他人のフリをしないといけない。


これはあたしの本能がそう言っている。


振り返ってはいけない。


「あ、みんな見て見てー。あの子俺の彼女。さっきの言葉で照れてんだよ。かわいーよなー。昨日もね、俺の部屋で、」


「絢斗ぉぉぉぉぉお!!!!!」


次の瞬間、あたしの必殺☆回し蹴りが絢斗の脇腹にヒットしたのは、言うまでもない。