「べつに、見れなかったから項垂れてるわけじゃないわよ」 「あ、そうなんか?まぁ見たくなったらいつでも言い。やったるから」 そう言って龍平はニカッと笑った。 ・・・・・こいつ、黙ってればかっこいいのに。 今も、遠目であたし達の様子を伺っている女の子達がちらほらといる。 その子達にはどういう会話がされているのかわかってない様子で。 「昨日な、この技覚えるんにティッシュ箱三箱開けてん」 こんな会話がされているなんて思ってもいないだろう。