「なんや、あやか。か弱い女の子のフリか?そんなん俺には通用せぇへんで」 あたしを引き起こしながらとんだ失礼を言うこいつは、柳龍平(ヤナギリュウヘイ)。 関西から引っ越してきたとかなんとか。 絢斗といつも一緒にいる奴だ。 そして、こいつも変人。 というかもしかしたら龍平は、もともとは普通の人だったのかもしれない。 だけど、絢斗に感化されて──── 「俺な、昨日目ぇ開けたままくしゃみできるようになってん」