いや、大丈夫でした。 全然大丈夫でした。 この感じならはるかさんゴリラの群衆にでも勝てました。 「あの時は、まぁ私も必死でしてね」 ちょちょちょ、たんまたんま。とはるかの腕をパシパシ叩きながらそう言うと、手を止めたはるか。 「いや、まぁでもあのことがなかったらあんたたちあの関係のまま付き合わずに今まできてたかもね」 席に座り直して、はるかはそう言った。 「まぁ、そう言われればそうなんだけど」 チラッと絢斗を見ると、相変わらず海人くんに話しかけている。