「入院しないとダメですか?私、家に帰りたい」 夏輝先生は頭を撫でてくれた。 「辛いな。かかりつけの病院に転院しても構わないよ」 私は首を横に振った。 「この春から東京に来たんで、かかりつけの病院は遠いくて‥」 「そっか‥一緒に頑張ろう。それと、敬語じゃなくていいから」 「うん。お願いします」 まだ体が重たかった私はすぐに眠ってしまった。