「椿?苦しいな。大丈夫だから、落ち着いてな」 夏輝は鞄の中から薬と水と吸入器を取り出し、薬を飲ませてくれた。 吸入も行い、大分呼吸が楽になってきた。 「椿。胸の音聴かせてもらってもいい?」 私は頷くと、夏輝は聴診器を取り出し、服の下からそっといれてくれた。 しばらく音を聞くと 「もう大丈夫そうだね」 私は夏輝にほほ笑んだ。