『ん…。眠い』



じりじりと鳴り響く目覚まし時計を止め、小さくベッドの中で伸びをする。



外では、もうすでに朝日が上っていて、カーテンが閉まってると言えども眩しい。




軽く目を擦りながら、上半身を持ち上げ部屋を見渡す。






『……準備、しなきゃ』



小さく呟いて


ベットから下りクローゼットの中に入れてある、まだ一回も着ていない制服を手に取り着替える。




そして通学バックの中に必要な物…財布や携帯などを入れて黒のパーカーを手に持ち部屋を出た。






リビングには

まだ少し眠そうな顔をした弟、真央 ‐まお‐と、


朝ご飯の準備をしている兄、恵真-えま-がいた。




『おはよう』と二人に声をかけ定位置に腰を掛けて

バックをイスの横に置く。




兄も真央の隣に座りみんなでいただきますをして
ご飯を食べ始める。




「お前ら今日入学式だな」


恵真があたしと真央に視線を向けながら言う。



「…めんどくさい。」


真央は恵真に目を向けずに答えた。