警察署で警察小説を読む。


横山秀夫さんの出世作、「陰の季節」(文春文庫)


免許更新の講習を受けるまでの待ち時間に読んだ。


もう、臨場感抜群。


警察小説というと、犯人との対決といったアクション、もしくはサスペンス的なものが多いですが、この小説は警察の人事部や監察といった内部のドラマを描いている。


これがね、もう渋い。渋過ぎて苦い。大人の苦い哀愁漂う短編集です。


いいですよ。シチュエーション読書。


この前も、病院で健康診断の前に淀川長治さんの「生死半々」を読んだ。ひと昔前に、日曜洋画劇場という番組で、映画解説をやってらした、淀川長治さんの生死に関するエッセイ。


病院のロビーのソファで読んだ。近くで寝間着の老人が二人、将棋を打っており、彼等の咳の音がなんかいい感じで生死を考えさせてくれた。


こんな風に、本の内容にあった場所で読書をすると、かなり感動が深まります。


いつかやってみようと思ってるのは、バスの中で、バスジャックものを、飛行機のなかで墜落パニックものを読んでみてえなあと。