このキャステングに対する、あずさ君と満田のボケツッコミの応酬を、まんま引用しよう。


「このキャステング、メガトン級に無理ありますよ」


「そうかなあ。西田敏行の則巻千兵衛は絶対にハマり役だぞ。『釣りバカ』のハマちゃんを越えるやもしれん。海老蔵、米倉カップルも、ワイドショー的に話題十分じゃないか。そもそも爆笑問題の田中はあずさ君が推したんじゃないか?」


「あの役はビジュアル的に彼しかいません。けど皿田キノコは……」


「馬鹿だなあ。寺島しのぶはブランドとして絶対外せないんだ。これは最近の邦画事情では必須だぞ。ここはひとつ、後頭部をざっくり刈り込んでもらって、『イモね』『ナウね』を連発してもらおう。考えてもみろ?日本アカデミー賞最優秀主演女優がはみパンしながらキーコキーコ三輪車を乗り回すんだぞ?圧巻じゃないか!」


「圧巻です。ある意味圧巻ですけど(中略)ガッちゃん役って他にいないの?いくらアフロで『ガッちゃん』でも、佐藤蛾次郎ってあんまりだろ?あんなの宙に浮いてたら、ハンパなく恐えよ。あと、マツケンサンバは踊っても、さすがにスッパマンはやらないだろう……松平健。葉加瀬太郎にDrマシリトやられても、見てるこっちがとまどうし。ニコちゃん大王とその部下は……まあ、いっか。マコーレ・カルキンはやっと更正したんだ。(ヤク中以前)ってくくりは切なすぎるだろ……」


あずさ君のツッコミもむなしく、キャステングはこれで決定。
そしてアラレちゃんの配役。


「泣く泣く篠原ともえ」
「もたいまさこで大博打」


といった異様な意見が飛び交う中、プロデューサーの愛人ミミが、またもやとんでもない一言を発する。


「『Drスランプ』……スランプといえばヨシキでね?」


「……その手があったか」


何も考えずに乗っかるプロデューサー満田。


「そうですよ!Xジャパン解散後のヨシキは迷走を繰り返してますしね!」


賛同するバカ社員。


「ちょ、ちょっと待って下さい!そんな艶かしいアラレちゃん、不気味過ぎますよ!」


慌てふためくあずさ君を無視して、ヨシキ主演の「実写版Drスランプ」の製作が決定する。