溺愛協奏曲

坊城グループの現在のトップ



紗枝子の親父さん、坊城誠さんは紗枝子が一通り話すとやっと口火を切って話し出した




東條組の繁華街にあるバーが数店舗あるのだがどこもかなり盛況で売り上げも上々



うちの親父の経営手腕を買われて売上が伸び悩んでいるホテルをたて直してほしい



ゆくゆくはホテルの経営のほうを全面的に東條組にまかせたいという申し出だった



もちろん親父は大乗り気



だが相手は条件を突き付けてきた



それが紗枝子との婚約だ



冗談じゃねえ!誰が愛してもいない女と婚約なんて・・・・



そう思ったが相手はさすが日本一の極道と言っても過言ではない坊城




俺に脅しをかけてきた



「高遠莉子っていうのね、あなたの彼女・・・・坊城の人間がその気になったら


どうなるか・・・・?わかってるわよね?痛い目に合わせたくないならおとなしく


言うこときいといたほうが身のためだと思うけど?」




「蓮君・・・・君の将来を思えばうちの紗枝子と一緒になったほうがゆくゆくは


君の為にもなるとは思わないかい?賢い君のことだからいい選択をしてくれる


ことを願ってるよ」




そう捨て台詞を吐いて坊城グループのトップとその娘は俺の家を後にした



俺のアキレス腱は莉子・・・・・弱点を握られて俺は悩みに悩んだ




俺の最終的な結論・・・・愛しているなら莉子を危険な目にあわせちゃいけねえ





そんなことになったら俺は一生後悔する・・・そう思って婚約を了承した