「莉子、もしかして人捜し?じゃあ僕の外回りしている部下に写真


転送するから僕の携帯に送って・・・・訳は車の中で聞くから・・・いいね」




「うん、わかったありがとう慎ちゃん」



ニッコリ微笑むと急いで車に乗り込んだ



おばあさんと知り合った経緯や今までのことを話すと慎ちゃんはくしゃっと



あたしの頭を撫でて涼しげな瞳を向けて目を細めた




「莉子は優しいな・・・・昔っからそうだった、困ってる人とかいじめられてる

子とかほっとけなくて僕のことも全力で守ってくれた・・・・」



「慎ちゃん・・・・・あたしは何も」




「今度は僕が莉子を守る番だ・・・・でも久しぶりに莉子のこと見て驚いたよ


少し痩せた?文化祭で見たときより痩せてないか?ちゃんと食べてる?」




正直どきっとした・・・・ここ最近花子さんの所でスイーツを食べるほかは


あまり食欲がなくて御飯も食べたり食べなかったり・・・・眠れない日も続いていた



「た・・・・食べてるよ!食欲旺盛だし!」



「ふっ・・・・それは嘘だな、昔っから莉子は嘘をつくときは目が泳ぐ」



「・・・・・・」



「ねえ莉子・・・・莉子がそんなふうになるのはもしかしてあいつにせい?」



あ・・・あいつって、慎ちゃんの言ってる人って蓮?蓮のこと?


ふと、悲しそうな瞳をあたしに向けると慎ちゃんはそっと手を握りしめた



「俺にしておけよ・・・あいつのことはもう忘れるんだ・・・俺は莉子のこと

泣かせたりしない、子供の頃からずっと莉子だけが俺の支えで生きがいだった


ずっと・・・・莉子のことが好きで莉子しか見えなかった」



突然の慎ちゃんの告白にあたしは頭が真っ白になり思考回路が停止して心が震えた