「もしも・・・「莉子ちゃん!忙しいのに申し訳ない!!


花が・・・花子が何処にも見えないんだ、トイレに行ってる間にどこかに


行ったらしくてまだそんなに遠くには行ってないと思うんだけど莉子ちゃんの


ところに行ってないかな?」




「いいえ・・・あたしの所には来てないです!今あたし友達とカラオケボックスに


いるんで花子さんが自宅に来られても誰もいないし・・・・」



「困ったな・・・莉子ちゃんが来るようになってから徘徊することも


なくなって穏やかで落ちついてたのに・・・ん?ちょっとまった・・・」




「どうかしたんですか?哲さん・・・もしもし!」




電話口の哲さんが黙って考え込む



あたしにはその時間がとてつもなく長く感じられて仕方がなかった




「今日・・・・亡くなった花子の妹の誕生日だ」



え・・・・妹さんの誕生日!?



「なんてこった!俺としたことが・・・・ごめん莉子ちゃん今から捜しに

行くから見かけたら連絡くれないか?」



「あ・・・あの!あたしも捜しにに行きます!見つけたら連絡しますんで

哲さんも連絡ください!」



「すまないね・・・じゃあ心当たりを捜してみるよ!じゃあ莉子ちゃんも気を付けて」



「はい!じゃあ失礼します」



携帯を切って急いで駆け出すとカラオケボックスの玄関口につく



あ・・・・その前に皆に連絡しないと!



我にかえり、玲奈ちゃんに連絡を入れようとすると背後に人の気配を感じた