蓮の手をぎゅっと握りしめる




すると俯いていた蓮が気が付いてあたしと目があった



心配を掛けたくない・・・・



自分に言い聞かせるように今できる精一杯の笑顔で微笑んだ




「あたしは大丈夫だよ、片山って人にはなにもされてないし」



「あ?なんだと?なにもされてないだと?


されてるだろうが!拉致したのも片山の下っ端だし、莉子をひんむいたのも片山の


下の奴ら、それから刺したのも片山の女だ、莉子あんな奴庇うのか?」



「庇ってない・・・・ただあの人本人は何もしていないって意味で言っただけで・・・」




「莉子ちゃん、あいつ本人は何もしていなくても下の奴らがしたってことは


あいつがしたってことと同じなんだよ、見た目ちゃらいけど赤鵬高校のトップ


片山勇次なかなか頭が切れる奴だって評判だよ」




赤鵬高校・・・・・片山勇次



あの大阪弁の赤い髪の男



掴みどころのない感じがなんだかとっても苦手



涼くんの頭が切れる奴ってのにも何故か素直に頷けて納得って感じがした



「それで莉子ちゃん、お父さんも交えて色々話し合ったんだけど

やっぱりこうなったのは茜ちゃんが全ての元凶だからどうするかは


莉子ちゃんに決めてもらおうってことになったんだけど・・・・・


どうかな?」




え・・・・あたし?



あたしが茜ちゃんをどうするか決めるの?




全く怒ってないかって言ったら嘘になる




でもあたしは・・・・・