蓮がそっと手を握りしめる




苦しげな表情を浮かべると静かに話し出した




「今回の事件はすべて茜が片山に莉子のことを頼んだことから始まってる


片山に頼んだらしい・・・・莉子をめちゃくちゃにしてくれってな



いくら俺が莉子に惚れていても傷物になった女をまさか相手にはしないだろう


って思ったらしい・・・・」



俯いて溜息をつく蓮はなんだか辛そうだ



無理もないか・・・茜ちゃんは信頼している幼馴染であり友達



蓮の心が深く傷ついているのがわかってあたしも辛い



「蓮・・・・・」




「莉子・・・俺は薄々気づいてはいたんだ茜がもしかしたら俺に惚れてるんじゃ

ないかって・・・でも茜の気持ちを確かめないまま莉子に出会ってしまった



まさか茜も、もちろんこの俺も好きな女ができるなんて思ってもいなくて・・・


茜の気持ちに気付いていながら莉子を俺の女にした・・・元はといえば俺の


責任だ・・こんなことになってすまない莉子」




「蓮・・・・謝らないでよ、蓮のせいじゃないよ」



あたしの手を握りしめ俯く蓮は苦しそうで・・・・



なんだかとっても小さく見えた