どれくらい眠ったんだろう




うっすら目をあけるとそこにいたのは




蓮と拓巳くんと涼くんの姿




「莉子ちゃんおはよう」




「よく眠れたか?」





「うん、ぐっすり眠れたよ、みんなおはよう」




「おはよ~莉子ちゃん!意識戻ってホントによかったよ、溜まり場の奴らも

心配しててさ~もう蓮なんて今にも死にそうな顔して思いつめた感じでさ


飯も食わないで青い顔してたから俺、蓮のほうがぶっ倒れるんじゃないかと



心配してたんだよ、やっぱり莉子ちゃんが居ないと蓮は駄目だね~


まるで牙のない狼みたいだよ」




「あ?なんだと!誰が牙のない狼だと?」




拓巳くんの一言に軽く切れてしまった蓮は病室にもかかわらずふたりでじゃれ合っている



頭に拳骨なんかしてるけどそんなふたりをみているとつくづく仲がいいんだなってのが



わかって思わず笑みがこぼれた



「やっと笑ったね、莉子ちゃん」




「涼くん・・・・」




「ちょっと心配してたんだよ、あんなことがあったから・・・


でも笑顔がみれて本当によかった・・やっぱり莉子ちゃんには



笑顔が一番似合う」




涼くんの眼鏡の奥の瞳が優しく笑いかける



なんだかちょっと気恥ずかしくて俯いてしまった




だってこんなイケメンの優等生風の男子にそんなこと言われたら女の子なら



みんなイチコロだよ・・・・もう反則だよ~



「おい・・なに赤くなってんだ、涼お前も人の女口説いてんじゃねえ」




「そんなんじゃないよ、素直にいいなって思ったからそう言っただけで・・・・


そんなことより、あの話莉子ちゃんにしなくていいのか」



涼くんの一言に蓮がすかさず反応する



眉間に皺を寄せたかと思うと真剣な眼差しであたしを見つめた