凜也君だ。
まだ寝てる。
「凜也君ったら凜花ちゃんと同じタイミングで寝て、
2人とも名前呼ばれても起きないから、
先生もあきれちゃって。」
嘘・・・
また私たちかぶってるよ・・・
はぁ・・・
運がないなぁ。
「ん。何。もう1時間目終わったの?」
そう言っていきなり凜也くんはムクリと
起き上った。
やっぱりホント格好いい・・・
ついつい見とれてしまっていたら、
「・・・何?」
「えっ。え、あの、いやなんでもない・・・」
「なんでもなくねーだろ。
あ。やっぱりお前俺のこと好きなんだ。」
・・・何を言ってるの!?
教室で!しかもみんなに聞こえる声で!
「えっ!?何、凜花ちゃんと凜也君って付き合ってんの!?」
「嘘!?」
あっという間に女子が騒ぎだした。
しかも付き合ってるなんて一言も言ってないのに。
みんなに注目されて、しかも誤解されて・・・
恥ずかしい・・・
なぜだか涙がこぼれた。
やばい。泣いてるとこみられたくない。
「凜花ちゃん!」
莉子ちゃんが後ろから呼ぶ声がしたけど、
今は振り返れない。
私はダッシュで、
教室からでて、更衣室へと向かった。
