「あっ、みちる聞いた?なっちゃんからメール来たんだけど」

なっちゃんとは、私のクラス(2A)の友達で、立木夏花。
去年から同じクラスで、結構仲も良かった。
いまは違うけど、竹原も同じクラスだっから竹原とも仲が良い。

「ん?なにが?」

「転校生!!!来るらしいよ~!」

「へぇー転校生。」

「うん!どこのクラスになるかはまだ分からないんだけど、職員室で手続きしてるのをなっちゃんが見てたらしい!」

「あーそっか、夏花は休みの間も学校行ってたからなー」

私のニート生活とちがって、夏花は弓道部の部長だから夏休みも忙しかったらしい。
ショートカットでほんわかした女子らしい女子だけど、弓道になると顔つきが変わる。

「うん。あー楽しみだなー、転校生!」

「まだ竹原のクラスって決まったわけじゃないじゃん。ってか、今時転校生でワクワクするのなんて竹原だけでしょ」

「えーだってさ、その子、きっと不安じゃん?」

「え?」

「周りはだーれも知らない子ばっかで、話し掛ける子もいないんだよ?」

「あー…」

そうだ、竹原はこうゆうやつだった。

そのまま私達はなにも喋らず駅にむかった。