綾瀬取り扱い説明書

凛とした声が教室に響き渡る

小さな声なのに教室のみんなは聞こえてたようで

『え?何?―え?』

宰が放心状態だったから近寄ってみる

彼女は立ち上がり、宰を睨んでる

瞳を隠す長い前髪の隙間から
強い意志が感じられた

『おい、宰。もういいだろ』

放心状態の宰の襟を、
今度は俺が引っ張る