裕也は大人になるまで愛を知らずに育った。 そんな裕也に人を愛せるはずもなく 結婚も、両親に勧められるがまま見合い結婚をした。 その後企業経営の元締めをしていた父親が他界し、 父親よりも強大な力を携えて父親の跡を継いだ。 妻との間には二人の息子が生まれたが、裕也はさして興味が持てなかった。 そんな裕也に驚くべきことが起きた。 恋をしたのだ。 裕也が愛した女は 細川静音(シズネ)… とても美しく、その生い立ちに負けない程気丈な女性であった。