『............あたし、親に見捨てられてるんだ。』
奏は動きを止めて、あたしを見た。
『........それは、昨日の答え?』
『うん。奏の質問、答えるよ?』
しばらく続く、沈黙。
そして奏はあたしの隣に来た。
『....じゃあ、1個1個、質問してくから』
『........うん。』
『何月何日生まれの、何歳?』
『2月6日、16歳』
『どこ高?........って、昨日も聞いたけどな』
ちょっと笑いながら言った奏
『........聖南........あっ、聖西にも、一年だけ通ってたよ』

