それは…、隣の県の端っこにある家のようだった。 私は、財布をあさり、 あるだけのお金と 必要な生活用品をバックに詰めて… 学校を、あっさりと退学してから… 電車に乗った。 流れる景色… お母さんの形見のキラキラ光った蝶のピン留めを見つめながらも、涙を流す。 “私…とうとう独りになっちゃった。 これから、生活していけると… 生きていけると…思いますか?”