** 小春の物語 **【完】








『拓海様…お通りください。』


___シャッ


パッパッパッパッと神崎さんが通るたびに頭を下げられる。



「神崎さん…凄いですね……。」


『……そうだな』




そんな小さな会話をしている内に…
キッチンへと着いていて……、




『お前は、何を食べたいんだ?』


と聞いて来た。


「私は…パンでいいです。」


『そうか……。

では…フランスパン5本と、
メロンパン5つと、ミルクパン5つと、
食パン3枚キャビアのせ、、

それから……』


「わわわわっ!!!

神崎さんっ!」


『何だ?

不満でもあるのか?』


「頼み過ぎですっ!

私、キャビアなんて…食べたことが…」


『……ほー。

じゃぁ…キャビア定食を頼もうか。』


「キャビア定食っ!?!?

嫌ですっ〜〜〜!

私は、食パン2枚にイチゴジャムで充分ですっ!!!」