** 小春の物語 **【完】








『はぁー…仕方がないなー。

ちょーっと不満だが…許してやろう。』



口は笑ってるけど…
目が怒ってるよっ…



「あ、あああ…ありがとうございます!

本当にすいませんでした!」



『じゃっ、仕事に戻るわ』



そう言い残すと、
スタスタと歩いて帰っていった。




「……っ、はぁっー………。

……まだ、怒ってるよね…。

もー、どーしてあんな馬鹿な事しちゃったんだろっ!?」




そう自分を責めながらも、
ホースを直し、食堂へ向かう。


『小春ー!水やり、お疲れー!』


みんなから、声を掛けられ、


「ぁ…ありがとうございます!」


と、お礼を言う。


本当は、浮かない気分だけど…
心配かけちゃダメだし…。


そう明るく振舞っている時……


『ちょっと、小春。』


突然、加藤さんに呼ばれた。


「はい、何の用でしょうか。」


『ごめんね。
私、今、突然実家に呼ばれちゃって…

拓海様の部屋に昼食を
持って行けないのよ。

それで、貴方に…
昼食を運ぶの任そうと思ってね…。

貴方、次の仕事も、25階の廊下掃除だから。頼めないかしら…?』