そんな些細な問いかけが、
私にはとても、嬉しく感じて、


「はいっ!」


と、大きな声で答えた。


すると、次々に皆が、


『んじゃ、私もー!』


『あたしも、小春でー!』


『じゃ、うちも!』


『小春、よろしくーっ!』


私は、100人ものメイドとシェフの声に囲まれながらも、涙を耐えた。


だって、
お母さんとお父さんにしか名前で呼ばれた事がないもん…!



「皆さん!

本当に、ありがとうございますっ!」



そう言って…、
一人一人の先輩方を見送った後…


私は、次の仕事に移ることにした。