『おぉ…今日は遅かったな…。小春。』


「た…拓海さん…。

ど、どうして…今日は…。」


『詳細は後だ。

佐田、例の場所まで車を回せ。』


『承知致しました。

拓海様……。』


佐田さんは、そう言うと……、

“例の場所”へ向かって車を回した。


麗華様がいない理由と、どこに行くのかを教えてもらおうとしたけれど……、


その時突然、ギュッと手を握られた。


どうして!?


拓海さんは、麗華様が好きなはずなのに…

どうして私の手を握ってるのーーー!!?


そう思いながらも思考回路が止まり……、


私は、何も考えられなくなった。


それから…1時間くらい無言で走った先にあったものは……、