おい、ちょっと待てよ……。
左に行ってたら
まだいいとして…
もし…右に行っていたら………。
「…ちっ。一体、どこいってんだよ。
あいつは……。
……おい、橘。ちょっと席外す。」
『はい、承知しました。』
___ガタンッ(扉を閉める音)
全速力で走りながら、
あのジャングルを目指す。
流石に、あのジャングルで
怪我人が出ては困る。
それにしても…
チラチラ見てくる連中が怠い。
『……きゃっ!?た、拓海様っ///』
『走っている姿も素敵ですわっ!』
『……た、拓海、様!?』
働いているメイドが一斉に俺を見る。
あー。もー、だりぃなっ。
女は、ウザい。
走っていても耳に入る声。
バスケをしていて
今でも筋トレの欠かせない俺は、
メイドどもをのけながらも、
急いでジャングルに向かった。
