** 小春の物語 **【完】








それに…、その髪飾り……



秋子(お母さん)のだろう?』


「うんっ……。」


『やっぱり、お前にも良く似合ってる。


秋子、その髪飾り……、

気に入っていたからな。』


ハハハ…と笑うお父さんがとても
悲しそうに見えた。


でも、私が…声を掛けようとしたのと同時に…お父さんが、また口を開いた。


『それから……小春はどうするんだ?

お父さんは、
拓海君達に借りを返したいんだ。

だから、拓海君の近くのマンションに住んで働こうと思っている。

お前も、着いて来るか?』


「……えっ…。

ここを離れるの……?」


『あぁ、』



どうしよう…。

今までお世話になったメイドさん達、
それに拓海さんを置いて…

ここを出るなんて…。



正直……嫌だ。



でも…10年ぶりに会えたお父さん…。

やっぱり、
お父さんと暮らすべきなのかな……。


ウーンウーンと1人で唸っていると…、
お父さんがいきなり笑い出した。