** 小春の物語 **【完】









すると…ソファに座りながらも
ゆっくりと振り返った人物。

私はその顔を見て、息を飲んだ。



___お父さん……!




10年前より、少しヒゲが伸び…髪の毛も少しだけ薄くなったお父さん。


それ以外は、何にも変わっていない。




『こ…小春…なのか?!』




「はい!お父さんっ!

お…おかえりなさい!!!」




そう言って、お父さんに飛びついた。



お父さん…10年前と匂いまで変わらない




「お…お父さんッ…

ご、ごめんね…!私…、犯人の証拠…
見つける、事が…出来なくて…

ご…ごめんね…、」



私は、とにかく謝った。

だって、証拠を握っているの…

私だけだったのに…
証明する事が出来なかったんだもの。



『いや…いいんだ、小春。

お前にも、
10年前怖い思いをさせてしまったな。

お父さんの事を、一生懸命かばってくれて…ありがとう。』



お父さんが、そう言ったのと同時に…
私の目から、再び大量の涙が出た。