「はい…わかりました。」
そう親父に告げると、
静かに部屋を出た。
だが。親父といっても、
あれは、本当の親父じゃない。
20年前に起こった事柄をきっかけに、
血の繋がってない親子だと思い知らされたんだから…。
…そして、あれから1週間後…
ピンポーン…
「………はい、神崎医療グループの神崎ですが…。」
インターホンと言っても、
事務所の電話とその画面に通じている。
仕事中なのに…。
一体、誰なんだ。
そう思いながらも、画面を見ると…
三つ編みをした小柄な体型で、ピン留めが似合う女が
インターホンに向かって喋ってきた。
俺は、“天野 小春”と聞いた時、
すぐに中に通した。
それから、15分後……